明けて366年。
国境付近を見てみると…。
…増えとる。
大将にマニウス・フラウィウスを迎えて増強された軍団と、さらに南にはイリュリアの都市サロナ目指して進む大隊が。
外交情報では西ローマ反乱軍と東の兄弟は停戦しているし、やる気満々にしか見えない。
そもそも、ササン朝と停戦したりゴートと同盟結んでまで、こっちに攻めてくるっておかしくないかw
維持費を安くしてても、人員補充は編成コストから計算されるんで、消耗戦はしたくないんだが…。
いっそ東との国境地帯をすべて叛乱させてしまいたいところだが、イリュリアには鉱山もあるし、サロナの貿易収入は現西ローマ領内ではカルタゴやロンデニウムを押さえて最高額を誇るので捨てがたい。
迷ってみても東は待ってはくれない。
冬になり、マニウス揮下の一個軍団には動きがないものの、サロナ側はさっそく包囲された。

目に余るというレベルではない。
しかもサロナ包囲軍はコミタテンセス×2、東方弓兵×2、ランキアリー、スコレ・パラティーネ、エクイテス・アウクシリアといった陣容。序盤では充分過ぎる精鋭であるのに対して、サロナ守備隊はフォエデラティ騎兵、フォエデラティ歩兵×2、弓兵×1といった陣容。
ランキアリーから一番の武器である飛び道具を取り上げたのがフォエデラティ歩兵で、
威力と射程で弓兵の上位互換な東方弓兵、
エクイテス・アウクシリアを裸にすると(装甲減らすと)フォエデラティ騎兵(以下、
裸騎兵と呼称する)で、将軍や皇族の護衛重騎兵だけで構成されたようなものがスコレ・パラティーネである。
守備隊の、なんと見事な劣化編成であることか!
それに加えて、包囲軍はコミタテンセスとスコレ・パラティーネという決定打力も保有していることになる。
勝てる要素がありません、先生!
困ったな。
ここはもう、アレマン討伐に向かう予定だった皇帝にご出馬願うか。
それまで持ちこたえられるか怪しいが、そもそも皇帝直属軍といったところで東ローマと違ってスコレ・パラティーネは初期配置されておらず、コミタテンセスと射程は短いが貫通力のある(鎧の防御力半減計算)クロスボウを装備したブセラリーで構成されている(裸騎兵もいるが計算から除外)だけなので、守備隊で多少削るべく戦闘開始。
軽騎兵からさらに装甲削った裸騎兵は、
どうせまともな戦闘では役に立たない。追撃戦ですら
味方同士でぶつかって落馬する貧弱さ@アレマンとの会戦。
何もないところで転んでダメージを受ける遊び人レベルなので、ここはひとつ囮に使い、城壁上に展開した弓兵と火器設置塔によって削る作戦とした。ああ、今度から裸騎兵じゃなくて遊騎兵って呼ぶか。遊兵と遊び人のダブルミーニング。

開戦後、包囲軍は野戦に有利な位置を確保すべく移動を開始。
そこは織り込み済みで移動経路上にキルゾーンを設定していたが、行軍の隙を突いて移動中の東方弓兵に裸騎兵で突撃。
『騎兵が弓兵に当たり負ける』という世にも珍しい光景を見せてくれたが、流石に白兵戦になれば弓兵に優勢(圧倒、ではないw)となり半数を撃破する。しかしここで残りの弓兵とコミタテンセスも参戦してきて、退却指示を出す間もなく、というか
接近されただけで潰走。遊び人レベルだけあって、根性のなさもすごい。
追撃してきたコミタテンセスにはこちらの弓兵で洗礼を加えて無事裸騎兵を収容。
敵は東方弓兵24とコミタテンセス18、スコレ・パラティーネ3の損害、こちらの被害は裸騎兵14で、収支で言えば充分な勝利と言えなくもない。
次のターンで攻めてきたら厳しいだろうけども、戦力が多少なりとも減り攻城設備を整えるのに時間がかかるので、強襲をかけてくるまでの時間は多少延びたはず。
明けて367年。
ローマ同士協力しようという願いが、別の形で叶う。

…何だこの
西ローマフルボッコ体制は。
そのうち東西叛乱軍と東ローマで同盟組むんじゃないだろうか。
新約聖書の正典化とか、そんな呑気なこと言ってる場合じゃないぞ。
皇帝直属軍(以下親征軍と呼称)は中部地中海艦隊から船を借りてサロナ近郊に上陸を終え、街を挟んで東ローマ軍と対峙する形になったが、ここでドナウ川西岸の街アクインクムがマニウス揮下の一個軍団によって包囲。
火消しくらいしかできないと評判の市民哨兵とビジュアルがそっくりのリミタネイ多数で農民まで混じっているとはいえ、把握できる範囲でもコミタテンセスが3部隊に東方弓兵が1部隊いる。兵種不明の7部隊を差し引いても、サロナ包囲軍とは比較にならない規模で、リミタネイとコミタテンセスの差は近接武器が剣か槍かという程度の差で投げ槍も所有していて、共和政期の軍団兵と市民哨兵ほどの差はないので、多少崩れやすくはあるがリミタネイも馬鹿にならない戦力である。まあ、共和政期には蛮族相手に市民哨兵バリバリに活躍させてはいたけども。安いし。
そんなわけでアクインクムの救援にも向かわなければならなくなったが、まずはサロナ包囲軍を攻撃する。

これは先の戦闘で損害を与えていたこともあり前回同様、戦力外の裸騎兵で東方弓兵に突撃をしたら、コミタテンセス等は参戦していないにも関わらず
『弓兵相手に白兵戦で敗走する騎兵』という世にも奇妙な光景を見せてくれたが、守備隊の火箭で再度削ったところに親征軍の到着で圧勝。
アクインクム包囲軍は偵察の結果、皇室護衛隊、エクイテス、農民が各1部隊、東方弓兵×2、コミタテンセス×4、リミタネイ×11の陣容であることが判明。
一方のアクインクム守備隊は、皇室護衛隊、裸騎兵×1、サルマタイ・アウクシリア×2、弓兵×2、リミタネイ×3、裸槍兵(フォエデラティ歩兵)×2、コミタテンセス×1、負傷から回復したカトリック司祭の生き残り4名。死ねばいいのに。
サルマタイは皇室護衛隊ほどではないが、攻守ともにスコレ・パラティーネを上回る強力な重騎兵である。しかも速度が軽騎兵並という、スコレ・パラティーネの完全上位互換で、唯一西ローマが胸を張れる兵種のような気がするので、裸騎兵が磨り減ったら順次入れ替えていく予定なのだが、そうか、2部隊もここにいるのか。
リミタネイが全部コミタテンセスだったら、戦いようによっては守備隊だけで倒せる可能性も出てくるが、リミタネイは騎兵優越種の槍兵なのがネック。
大人しく削るだけにして、親征軍の到着を待つか。

ということで欲張らずにやるつもりが、釣り野伏で
うっかり敵の大将を討ち取ってしまった。どうしよう。どうもしないけど。
戦ってみると、やはり東方弓兵が厄介である。
遥かアウトレンジから射ってくるので、騎兵だけ釣り出したはずなのに矢で被害甚大になっている。
クレタ弓兵と違い白兵戦も西方の弓兵より強いので、敵布陣の欠陥から弓兵だけを殲滅しようにも時間がかかってしまい、その間に包囲殲滅されてしまう。
騎兵の被害が大きいので、援軍の到着までこれ以上は動かないほうがよさそうだ。
というかスクリーンショット撮ってる間に、東方弓兵が狙撃してきてて被害が増えている。マジパねぇッス。
ここまで兵質が違うと、同等の射程を持つ砂漠弓兵やらゴート奇襲兵のいる東方へ進出するのは厳しいだろ…。
騎兵の打撃力に対抗するためにパラティーナ槍兵で固めたところで、弓兵の射程で劣っていたら手も足も出ない。
重装歩兵も弓騎兵には手も足も出ないし、初期帝政ローマはよく東方世界にあれだけ領地を拡げられたものだ。
基本思想が機動力前提火力重視のオレにはこの時代の西方世界がやりにくいだけかも知れないけども。
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